スライド資料を作っているとき「なんとなく青を使ってる」「なんかオシャレだから黄色にした」という“直感ベースの色選び”になっていませんか?
もちろん感覚も大事ですが、色にはそれぞれみんなが持つ“共通認識”や“印象”があり、そこを知っておくと、資料全体の説得力がグッと上がります。
今回は、僕がこれまで実際に制作してきたスライド資料(掲載許可済み)も一緒に、スライド資料制作でよく使われる4色「緑・赤・青・黄」に絞って、それぞれの色が持つ印象やイメージをまとめました。
緑色の印象
作例


色の印象

キーワード: 安心感・さわやかさ・自然・健康・調和
印象のポイント
緑は「自然」「エコ」「安らぎ」などのイメージと結びついています。安心感や安定感を与えたいときにぴったりの色。癒しやバランス感もあるため、プレッシャーを与えたくない場面で重宝します。
使いやすいシーン
- サステナブル・エコ系のテーマ
- 健康やリラクゼーションサービスの紹介
- 「安心して任せられる」印象を与えたいとき
デザインのコツ
- 明るすぎる緑は子どもっぽく見えることもあるので、やや落ち着いたトーンにすると信頼感がアップ
- 補色(赤)と組み合わせると視線誘導にも使える
赤色の印象
作例


色の印象

キーワード: 情熱・エネルギー・危険・注意・緊張感
印象のポイント
赤はとにかく“目立つ”色。エネルギッシュでアクティブな印象を与えますが、一方で「警告」「ストップ」の意味合いも持っているため、使い方に注意が必要です。
使いやすいシーン
- キャンペーンやセールなど「注目してほしい」部分
- “やってはいけないこと”の強調
- 社内の目標共有やモチベーションアップ系の資料
デザインのコツ
- 資料全体を赤にするのではなく、アクセントとしてポイント使いすると効果的
- 資料全体に使うと力強い印象に
- 印象を和らげたい時は、彩度や明度を落とす
青色の印象
作例


色の印象

キーワード: 信頼・知性・誠実さ・冷静・テクノロジー
印象のポイント
青はビジネスの場面で最も多用される色のひとつ。冷静さ・誠実さ・論理性を連想させるため、説得力や信頼性を出したいときに最適です。
使いやすいシーン
- ビジネス全般
- IT・金融・BtoB系のプレゼン資料
- 教育や研究など“知”を扱う分野
デザインのコツ
- 明るい青は、クリニックやテクノロジーのイメージ
- 深い青は、金融系やコンサル系のイメージに合う
黄色の印象
作例


色の印象

キーワード: 明るさ・元気・希望・注意・無邪気さ
印象のポイント
黄色は「ポジティブ」「注意喚起」という2つの顔を持っています。明るく快活な雰囲気を出す一方で、信号や標識のように「見て!」という主張の強さも。
使いやすいシーン
- グラフや図の中で“注目してほしい部分”に
- 楽しい印象を出したいエンタメ系
デザインのコツ
- 「赤×黄色」「青×黄色」「緑×黄色」などどの色に対しても相性がいい
- テキストカラーとして使うと見にくくなるので注意
スライド制作で使える色選び

資料を作るときに「色で迷わない」ためのフローを簡単に紹介します。
- まず、主役の色(メインカラー)を決める
→ テーマを象徴する色(基本はコーポレートカラーにすることが多い)。 - サブカラー(背景・図形)を決める
→ 背景色。特に理由がなければ白色でOK。 - アクセントカラーを決める
→ 大事な言葉や数字などに使う強調用(メインカラーと同じにして色数を絞り統一感を出すのもあり)
その他ポイント
色数を3色以内に絞る
→ 原則は3色以内と言われることが多い。情報のメリハリがついて、見る人が迷わなくなる。
色の“意味”を意識しながら配置する
→ 意味から逆算して色を選ぶ。
まとめ:色に理由を持たせると、資料はもっと伝わる
- 色は「感情」を動かすデザイン要素(非言語の論理的要素のひとつ)
- 色選びに“意味”を持たせると、資料の説得力が上がる
- 緑・赤・青・黄の4色を知るだけで、かなりカバーできる
「なんとなく」で色を選ぶのではなく、“伝えたいこと”に合わせて色を選ぶ。それだけで、あなたの資料は一気に“伝わる資料”に変わります!